今月は「オンラインサロン スポフクって何してるの?」という人のために、過去にサロン内で投稿した「新しいスポーツ教室構想の舞台裏」の話、全5回シリーズを全てこちらで公開していってます。
第1回目の記事はコチラ↓
オンラインサロン「スポフク」についての記事はコチラ↓
第1回目の記事では、習い事の持つ2つの役割のうち「子供の見守りの場」としての役割を自覚すべきという話をして、ノビトワークスが仕掛ける教室は基本そのスタンスだと説明しました。
立ち位置が分かったところで、第2回目はいよいよスポーツ教室の内容とそれがなぜ地域に無いのか?という話をしていきます!
以下がサロンに投稿した記事です。
ありそうで無かった「色んなスポーツができる教室」
真っ先に結論から話をします。
この教室は固定の種目をずっとやるのではなく、色んなスポーツをコロコロ入れ替えながらやっていくという教室です。
題して【楽しいだけの丸ごとスポーツ教室】(いいネーミング募集中)
1~2ヶ月スパンでスポーツの種目を変えながら1年間教室を運営していきます。
例えばこんな感じ。
4・5月 | サッカー |
6・7月 | ポートボール |
8月 | モルック |
9月 | ドッヂボール |
10月 | キックベース |
11・12月 | アルティメット |
1月 | 風船バレー |
2月・3月 | スポーツ鬼ごっこ |
メッチャ楽しそうじゃないですか?
基本的に体育館で20人くらいの小学生が出来るスポーツをチョイスしてやっていきます。これが新しいスポーツ教室の内容です。
いささか拍子抜けをしたかと思います。
「新しいかな?」「別に特別なことじゃなくない?」
そう思った人も多いかと思います。
しかし、こんな教室地域にありますか?ありそうでないんですよ。
確かに、この手の教室を単発でしているところはあります。10回コースとかで10種目を体験できるイベントとかそんなんは確かにたくさんあります。
しかし、スポーツの種目を取っ替え引っ替えしながら年間とおして毎週開催していく教室は意外ですがあまりありません。
「学校の体育」との差別化
このように毎週継続して行い、年間とおしてスポーツをころころ変えていくものが、しいてあると言えば「学校の体育」ぐらいです。
体育は確かに一年間で色んなスポーツを取り扱います。
「じゃあ義務教育の体育で事足りるから教室に入らなくない?」
そう思う方もいるかもしれません。しかし、そんなことはないと思います。
運動好きの子どもにとっては体育だけでは物足りないので、例えばサッカー4週したぐらいではやり足りないです。
また、特にここが大きな点ですが、この教室はノビトワークスが運営しますので、もちろん学校では体験できないようなマイナースポーツも登場します。
つまり、子どもたちに「新たなスポーツと出会える場」を提供しています。中には原田が勝手に考案した独自ルールで行うものもあります。(サッカーやキックベースがそうです)
ここが実はこの教室の一番の価値なんです。
この辺はもう圧倒的に通常の学校の授業では表現できない「楽しさ」を提供できますので、ちゃんと差別化は図れているんです。(そもそも授業は目的が違いますし)
そんじょそこらの学校の授業で、モルックやアルティメット、スポーツ鬼ごっこみたいなニッチなスポーツはまずやっていません。
需要はありそうなこんな教室が地域にない3つの理由
では、子どもにとっては「色んなスポーツを楽しめる」親にとっては「子どもが好きな・子どもに合ったスポーツを見つけられる」さらに「負担少なく子どもが楽しく運動してくれる」
そんな価値のある教室のはずなのに、地域スポーツの現場でなぜほとんどしていないのか?
そこには3つの大きな理由があります。
① 場所・道具・条件を満たすスポーツを知らない
1つ目は「知らない」ということ。
子どもを対象に教室運営をしていく上では、ある程度人数や場所などの制限が発生します。
例えば、体育館でやる以上「グラウンドでしか出来ないスポーツ」は出来ません。もしかしたらこの時点で体育館は狭いので、野球やサッカーは出来ないと判断する人もいるかもしれません。
また、子どもの人数が20人程度と考えて指導者1人でやれるスポーツと考えた場合、ゴルフとかも除外されますし、道具を準備して片付けてとかも含め考えると卓球やバトミントンみたいなものも除外されてきます。
そう考えると、この教室は「単に10個ぐらいスポーツを知っているだけ」では運営できないんです。
圧倒的に多くのスポーツを知っていて、既存のスポーツを改良できて、なおかつそれらの道具を持っていないとできないことです。
② 「教える」のハードルを高く見積もりすぎる
2つ目の理由は「教えることへの勘違い」です。
このような教室を開催しようと思ったら、スポーツ指導をしている人から「よくそんなに色々と教えられますね」と言われたります。
またサッカーの指導者が「私はハンドボール素人なので教えられないです」とか言ったりします。
「教える=その手のプロ」とみんな思ってるんです。そうじゃないといけないと。
でも、子どもからしたら自分の知らないスポーツのやり方を教えてくれる人ってだけで十分指導者としては機能します。
しかも、ある程度スポーツ好きであれば、子どもが気づかない戦術の妙や技術のコツには大人が先に気づくので、その辺を助言するだけでも立派な指導者です。
要は「バスケを教える」という時点で競合他社にバスケの地区大会優勝チームを想像しちゃうんです。
「あそこの人は元国体選手だから・・・」とか思っちゃうんです。
こちらの教室は「色々なスポーツが出来るというのが価値」のはずなのに「全国を狙えることが価値」のチームと比較しちゃって、勝手に「教える」のハードルを爆上げして「出来ない」と判断する人が多いということです。
自分のサービスの価値は何なのか?習い事に子どもや保護者が求めているものは何なのか?この辺りをちゃんと理解できていないと、単純に考えてしまい、自分自身の首を締めてしまいます。
③ スポーツ教室の大原則「上手くなる」を達成できない
最後の理由は「上手くしないといけないの呪縛」です。
これは前回の投稿でも話しましたが、そもそも多くの人が「スポーツの習い事=上手くなる・強くなる」じゃないといけないと思っています。
そこから考えると、この形では1~2ヶ月しかその種目をやらないので、大して上手くなりません。せいぜい試合が成り立つ程度に出来るようになるぐらいです。
すると教室として子どもたちを「上手くする」ことが出来ないので、月会費4,000円とか5,000円取ることは出来ないと判断しちゃいます。
そこで1回500円とかそれぐらいにして、これでは指導者は食っていけないので、必然的にすぐに終了しちゃうか単発事業にとどまります。
昨日も話したとおり、スポーツ教室の大原則は「上手くなる」ではないです。
もちろんそういう目的のクラブがほとんどですが、ニーズから逆算すると他の部分に価値がある教室も存在するし、これからますますそのニーズは高まります。
そこに気付いていない人では、結果「子どもを上手くしてあげれないから教室はやれない」と判断しちゃいます。
世の中のものは意外と斬新なアイデアではない
特に斬新でも、革新的でもないこの教室がなぜ地域に存在しないのか?
ここに挙げたのは大きな3つの理由です。
他にも会場の問題や広報の問題など、まぁ当たり前な課題もあります。
だから「ありそうでない」んです。
世の中には意外とこういうモノが多いと思ってます。
コンビニでコーヒーを売り始めたのも、別に革新的なアイデアではありません。元々あの手のコーヒードリップ機は飲食店にありましたから。
それをレジ横に置くだけの話なんて、誰でも思いつきそうなもんだし、それがニーズがあることや、スタッフもラクになること、相乗した売上UPも見込めることは誰でも分かりそうなもんです。
でも、コンビニが出来てから数十年誰もしなかったんですから。
別に全くの新しいものをゼロから開発しなくても、「あっ!」と驚く大発見をしなくても、今あるものを組み合わせたり、ちょっとだけ視点を変えるだけで大きな価値のあるサービスは出来るんです。
世の中は意外とそんなものばかりじゃないですかね?
そんな「痒いところに手が届く」スポーツ教室をやっいこうと考えています。
というわけで今回はここまで!
前回の話からとおして考えると、
①「習い事のもう一つの役割」をまず理解する
↓
②自分の提供するものの本当の価値が分かる
↓
③他の人ができない・やらない価値のあるサービスをつくれる
という一連のお話でした。
次回は、こんな教室ですが、誰がどんなニーズを満たすために入るのか?
この教室におけるターゲットと市場についての話をします。
第3回も楽しみに!
スポフクではほぼ毎日こんな記事が読めたり、イベントに参加できる
オンラインサロン「スポフク」では、ほぼ毎日こんな記事を読むことが出来たり、月額1,000円で以下のようなコトが楽しめます。(スポーツコミュニティひるやすみに来たことがある人や学生さんは月額500円)
・ほぼ毎日投稿スポフク朝刊が読める ・非公開Facebookページで交流 ・月2回オフスポーツ会(鳥栖市) ・月1回オンラインイベント ・各地のスポーツ情報交換
6月は9日と23日にオフスポーツ会でアルティメットをします。(ビジターも1回500円で参加可能)また、オンラインイベントはパブリックビューイングやスポーツに関する座談会などを計画中です。
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